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息子の嫁
第14章 婚約指輪
彼女が、両手を合わせ一礼し立ち上がった後、屈みお線香をたむけた後、私は両手を合わせ墓石に向かい話し始めた。

「先日、来た時は名前を名乗ってませんでしたが私は、立花駿(たちばな、しゅん)ともうします宜しくお願い致します。

今日、こちらに来たのは麗奈さんとの事です。

本来なら私の息子(智輝)の嫁と愛し合う事等は出来ない事とは重々、承知してますが私達は愛し合っています。

今日は、お叱りを覚悟でここに来ました。

私に麗奈さんを下さい。

本来なら、麗奈さんのお母さんに言うべき事なのですが事情があり、それが出来ないのです。

せめて、麗奈さんが大好きだった叔母さんにだけは、そう想い伺いました。

私は、麗奈さんを幸せにする事を叔母さんの前で誓います。

賛同して頂けましたら、私達二人を見守って下さるようにお願い致します。」


そう墓石に眠る彼女の叔母さんに言った後、私は一礼した。

一礼し、私が立ち上がると彼女が、墓石の前に屈み再び話し始めた。

「叔母ちゃん…。私達は愛し合っているの…。今日ね、お義父さんが私に、婚約指輪を買ってくれたの……。

今日もね私――叔母さんのお墓に来るのも、指輪を買う事も知らなかったの……。

お義父さんが、叔母さんに報告したいって私を連れ来たのよ…。

今度は私、お義父さんと必ず幸せになるから許してね……。

それから今日、お母さんに呼び出されてるの……。

叔母ちゃん…。私の帰る所は、お義父さんの家しかないの…。だから私が、お義父さんの家に帰れるように応援してね叔母ちゃん……。」

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