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息子の嫁
第2章 第二章
「お義父さん…。麗奈が好き?」


唇を離した彼女が訊いた。

夕べは、彼女が好きだとまでは言葉で伝えず只、ギュット強く抱き締めただけだった。

今朝の私と同じく彼女も、それを確かめたかったのだろう彼女に、はっきり伝えた。


「大好きだよ麗奈。」

「嬉しい!!私も、お義父さんが好き。」


そう彼女が云った後、私を強く抱いた。


「麗奈さん」「お義父さん」


夕べと同じく強く抱き締め更に、両腕に力を込め彼女を抱いた。

「お義父さん」

「なんだい?」

「お弁当」


彼女は、お弁当を作ってた途中だった。

もう少し私は、このままでいたかった。


「もう少しこのままでいたいけど、いいかい?」


彼女が頷き、私達は抱き合ったまま過ごした。

どれだけの時間を、そうして過ごしていたのか、もう間も無く仕事に行く時間が迫ったいた。

名残惜しむように彼女から離れ、身支度を整え玄関に向かうとお弁当を手に持ち、彼女が持っててくれた。


「お義父さん私、今朝は朝食を食べさせて上げらくなくて……。」


彼女が、すまなそうに云った。が、朝食を食べられなかったのは彼女の性ではなかった。

玄関から出そうな私に彼女が「お義父さん、お弁当」そう云い私に手渡し「ありがとう。行って来るよ。」

「行ってらっしゃい」と云い見送ってくれた。

玄関を出て車に乗り何時ものように役所に向かったが、きっと私の頬が揺るんでただろうと想う。
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