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息子の嫁
第13章 障害
長い時間、彼女は部屋に帰って来てなかった。心配になり私が、台所に行くと食卓用の椅子に座り独り彼女が泣いてた。


「どうしたんだい?」

「だって、ベッド以外では泣くなって、お義父さんが言うから私――――」

「そんな事を言ったかなあ?」

「言ったわよ…。私が泣くと、気持ちよくなってから泣こうって――。」

「そうだよ…。ベッド以外では泣くな…。今、泣いたら幸運の女神が逃げてしまうだろう?」

「でも――お父さん…。本当に私でいいの?」

「麗奈は、こんな年寄りでもいいのかい?」

「うん…。私――お義父さんしか居ないから……。」

「そうか…。ありがとう…。私も麗奈だけだから……。」

「うん…。」

「じゃあもう泣くな…。今度、泣くのは結婚式の時だけにしょうな?」

「うん…。」

「美味しいホヤはまだかい?」

「あっ!ごめんなさい私、直ぐ持って行きます……。」


私が、彼女の生ビールを作り部屋に戻ると、それを追い掛けるように小鉢に入ったホヤを持ち彼女も部屋に戻り、ソファーに並んで座った後、私のオチョコと彼女のビールジョッキをコツンと合わせた。


「お義父さん…。ホヤどう?」

「うまい!!」

「そう…。よかった……。」


彼女が、満面の笑みを浮かべ私は、彼女がお風呂に行ってた時に考えてた事を包み隠さず彼女に話した。

「お義父さん…。」

「なんだい?」
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