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息子の嫁
第13章 障害
「すねてるわけじゃないんだよ…。」

「じゃあ何よ…。せっかく私が、叔母さん直伝のホヤを造っても箸も付けずにウジウジと……。」

「すまない…。」

「ほらっ…。直ぐ、そうして私に謝るし――。何なのよ…。お義父さんは、私が信用出来ないの?」

「違うんだよ…。そうじゃないんだ……。」

「じゃあ本当の気持ちを教えて?」

「私は、麗奈を失いたくないんだ…。」

「それって私に、帰って来て欲しいって事でしょう?…。だったら、帰って来いって素直に言えばいいのに……。」

「すまない…。」

「私……お母さんや、兄に止められたとしても、どんな事をしてでもお義父さんの居る、この家に帰って来る気でいたのに――。」

「そうか…。ありがとう……。」

「そんな事よりも今は、私の造ったホヤを食べて欲しいんだけど私――。」


私にそう言った後、彼女はお風呂に入るといい部屋から出ていった。

彼女と、言い争いをしたのは始めてだったし彼女が、大きな声で私に何かを言う事も始めてだった。

彼女は私を、信用出来ないのと言い、どんな事をしてでも私の元に、帰って来るとまで言った。

私は、まだ箸もつけてない小鉢に箸を伸ばしホヤを一掴みし食べた。


「うまい!!」


そう独り言を呟いたが、ここに彼女はいなかった。

私に、怒ったように言った後、彼女はお風呂に行ったが、それは私が疑心暗鬼になっていた性だった。

独り、そうして過ごしてた私が、一度もあった事のない彼女の、叔母さんの事を考えてた時、叔母さんに大事な報告をしに行こうと、いつの間にか私は心の中で、そう決めてた。
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