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息子の嫁
第13章 障害
息子がまともなら彼女とは、こうはなっていなかったが私は、ここではなく別の土地で彼女と一緒に暮らす事を夢見ていた。

それは彼女が、見た夢が切っ掛けだったが残りの人生を私は、彼女と一緒に暮らしたいと願ってた。

私の心の、どこかに彼女の見た夢に自分を、託したいという想いが日に日に強くなっていたからだった。

だが、目の前には大きな障害が立ち塞がっていた。

その一つが彼女の、母親であり彼女の兄だった。

明日、彼女は実家に行くが、息子も居ないこの家に彼女を帰す意味を彼女の、母親なり彼女の兄に見いだせる筈もなかった。

今の私には、彼女の居ない人生は考えられなかった。

それほどに、私は彼女を愛してた。

色々と考えを巡らせてはいたが、何時までもお風呂に入ってる訳にはいかなかった。

遅くなれば、彼女が心配するだろう。そう想いお風呂から上がった。

腰に、バスタオルを巻き付け台所に行くと彼女がホヤを造っていた。


「あらっ…。もう上がったの?お義父さん…。今夜は美味しい、ホヤがあるから燗酒の方がいいわよね?」

「そうだな…。お願いするかな……。麗奈は生ビールかい?」

「うん…。」


じゃあ晩酌の、用意が出来たら言って生ビールを作って上げるからね?」

「うん…。」


その後、私はリビングに移った。

それから少し遅れ、両手でお盆を持った彼女がリビングに入って来た。

「お待たせ……。」

そう言い、お酒と小鉢にホヤの入ったお盆をテーブルに置いた。
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