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息子の嫁
第12章 世間の目
目覚ましが鳴り私達は起き、軽くシャワーを浴び、身仕度を整え先に彼女が、家を出て待ち合わせた場所に自分の車で向かった。

その後、10分程後から私も自分の車で彼女が待つ待ち合わせ場所へと車を走らせた。

車のトランクには大きめな、クーラーボックスが二個積まれていた。

この町では買い物はしたくないんだと言う彼女の、言葉が私にも良く分かっていたからこそ今日は、食料品を買いに遠くの町まで出掛ける所だった。

待ち合わせた場所に着くと彼女が、後部座に乗り身体を丸くした。

後部座席ならスモークガラスで中は、見えないので予め彼女に、そうするよう私が伝えてあった。

「お義父さん」

「なんだい?」

「何だか私達って不倫カップルみたい…。」


彼女が言った。


「誰にも見られたくないから市内を出るまでは少し、辛抱してくれよ?」

「うん…。大丈夫……。」


市内から離れ、家並みが途絶えた所で彼女を後部座席から助手席えと乗り移らせたが、助手席に乗った彼女が座席を後ろに倒し身体を横たえた。


「市内を離れたから大丈夫だけど麗奈は、その方が良いのかい?」

「だって私達って不倫カップルだから…。」


こうして同じ車には乗ってたが戸籍上、彼女は息子の妻だったので経緯が、どうであれ彼女が言うように私達は不倫カップルだった。
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