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息子の嫁
第7章 夫婦喧嘩
彼女のお風呂は、何時もよりも長かったしお風呂から上がった後は、自分の部屋に戻り眠るのだろうと私はそう想ってたが、それは違った。

「お父さん私、綺麗に洗ったよ……。」

再び部屋に入って来た彼女は、色白な乳房を隠すようにバスタオル一枚だけで身体を包んでいただけだった。

「麗奈さん、そんな格好を智輝に見られたら、ただじゃ済まないだろう?」

彼女の姿に驚き私は言った。

「大丈夫よ。もうあの人は、この家には戻らないから……。」

「どうして、そんな事が分かるんだい?」

智輝は、もうこの家に帰らないと彼女は確信を持っていたように言い切った。

「だってあの人、もう二度とこんな家に帰れるかって私に、言って出て行ったんだもの帰らないわよ。」

「智輝が、そう言ったのかい?」

「きっと女の所にでも行ったのよ。もう帰って来なくてもいいわ。あんな人。」

「そうか……。」

「あらっ、!今夜は晩酌してなかったのね?今、用意して来ますからちょっと待ってて下さいね。」

「麗奈さん……。」

「お願い。私にも呑ませて。」

暫くし、お盆を持った彼女は戻ったが片方の頬が赤く少し腫れ上がっているように見えた。

お酒とトックリをテーブルに置くと私の隣りに彼女が腰を下ろし脚を組み座った。

「智輝に叩かれたのかい?」

「私がイヤって抵抗したから……。」

「腫れてるけど大丈夫か?」

彼女の頬は智輝に叩かれたのだろう。赤く腫れ上がってた。

「うん。呑もうお義父さん。」

それから、呑んだが何時ものような笑い声が今夜はなかった。

まるで、お通夜のお酒のように苦くも感じられながらの晩酌だったが最初に、声を出したのは彼女だった。
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