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哀色夜伽草紙
第1章 初めてのヒト
「んっ……ぁ」

ぶつかるように合わさった唇に強引に舌が割り入ってくる。

器用な指先がブラウスのボタンを外していけば、簡単に私の上半身は下着一枚になってしまう。

「綺麗だ……」

そんなセリフと共に唇が鎖骨をなぞる。

「やっ……ぁぁ」

痺れるような刺激に思わず声が出てしまい口を手で押さえた。
すると、壱くんはその手を掴んで口から外させた。

「いいよ、聞かせて?その可愛い声……」

「んぁ……ゃ……」


止めたくても止まらない私の淫らな声に壱くんは唇を柔らかく弛め、眩しいものを見るように目を細めて、私の身体を眺めて指で撫でていく。

触られた場所から何かが這い上がる感覚に襲われて身を捩る。けれど決して不快ではないそれが……私の理性を奪っていく。

胸の飾りを口に含まれて軽く噛まれれば、痛みなのか快楽なのか分からずに小さく叫んでしまう。

「やぁっ」

そのまま唇は下っていき、お臍の周りを這いまわる。
そして、太腿にキスをしながら私の膝を割って開いていく。

「や……」


身体が開かれて震えているのに、壱くんが下着の上から秘部に指が触れられ、潤う部分に痺れが走っていく。
そのまま上下に擦られると、益々そこが濡れていくのがわかった。

それを壱くんは嬉しそうにこちらを見下ろしながら指を動かしていた。

「もうこんなになってる……気持ちいい?琴莉」


初めての感覚に気持ちいいのかさえ分からなかった。

「わかんな……い、でももっとシテ欲しい……」

ただもっと触られたくてそう答えれば、壱くんは目を細めて、唇にキスを落として微笑んだ。

「いい子だ」


そしてそのまま指が蜜壺の中へ射し込まれれば


「あぁっ」


更に強い刺激に身体が跳ねた。


「キツ……」

壱くんがそう言いながら指でクリクリと中を触っていく。
初めて人にソコを触られて、怖いような気持ちもあるけれど今は快感の方が大きくて、壱くんの動きに身を任せた。
ぼんやりとした意識の中で喉の奥から声が出てくる。

「あぁっん」


「もっと啼いてごらん、琴莉」


段々と声も指を抜き差しする度に響くピシャピシャと言う音も高くなっていく。


そのまま目を閉じて指に翻弄されていたら、今度は温かい感触にビックリして目を開いて壱くんを見た。
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