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哀色夜伽草紙
第7章 幻と現実

「んんっ……やめて……」

「止めてって言ってる割にこんなんだけど?」

抗議の目で羽田くんを見るけれど、そんな事は気にしないで差し込んだ指を抜いて、それがぬらぬらと私の愛液でびしょ濡れになっているのを目の前で見せつけてから、微笑みながらその指を舐めた。


「こんなに濡らして……抱かれたいって目ぇしてるよ?琴莉」

甘い声で耳に囁きながら、器用な指を出し入れさせて擦る。

抵抗したいのに力が入らずに、ビリビリとした刺激に意識とは離れて溺れていく身体があるのを感じた。

「効いてきたみたいだね、催淫剤……ふふ」

まさか?何か飲まされた?身体が言うことをきかない。

「あ…ぁ……んっん…」

壱くんよりも長い指が私の奥を刺激する。

「素直に啼けよ。それでそのまま、イケばいい……」

口を塞ぐように押し付けられた唇に羽田くんの舌が入ってくる。

私の嬌声を飲み込む口づけは逆に艶かしい声を口内に響かせた

「厭らしいな琴莉……」

グチグチと掻き回された蜜壺から絶えずクチャクチャと蜜が溢れる音がして、同時に擦られた花芯への刺激と相俟って意識が遠のき、チカチカと視界が白くなる。

「……っ…イ…イク…」

壱くんに慣らされた身体はいとも簡単に快楽を貪る。

すぐに高みに昇りつめて身体を震わせて指を咥えこむように締め付け、弛緩する。

「ああっ」

脱力した私の身体を起こして壁にもたれかけて座らせると頭を掴まれた。

「よっぽど普段から慣らされてるな……じゃあこれも慣れてるでしょう?」

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