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哀色夜伽草紙
第7章 幻と現実

スマートフォンには壱くんから着信があり、先ほどまで少し話していた。
『早く会いたいよ……』
甘えた声で言う壱くんが恋しくなっていたのも事実だ。だけどそれは言わない。
たった一泊じゃない……って壱くんに自分で言ったのだし……
「うん、明日は部屋にいくからね」
無性に壱くんに甘えたかった。依存してるのだと強く思う。
壱くんに怖がりだとか過保護だとか言えなくなってしまう。
『待ってるよ。ねぇ琴莉、ちゃんと戸締まりして寝寝るんだぞ?』
「うん……」
結局缶ビール一本では飲み足りなくて、シャワーは浴びたけれどスーツに袖を通してホテルの下のコンビニエンスストアまで行くと、ビールを3本と軽くつまめるものを籠に入れる。
レジの所まで来て、壱くんがコラムを連載しているゲーム誌に目が行った。発売されてたのかと手を伸ばすと
「あ……」
同時に掴む手があった。細くて節ばって綺麗な指。
(あれ?こんなことこの間もなかった?)
「お疲れ様です琴莉さん。夜食ですか?」
「うん、恥ずかしながら飲み足りなくて」
羽田くんはスエット姿だったのでスーツ姿よりかなり若く見える。
「着替え持ってきたんだ?」
「琴莉さんは?スーツのままですね」
「着替えなんて無いよ。ホテルのパジャマ着るし」
荷物を増やしたくないのでいつもそうする。
「そうだ、良かったら部屋で一緒に飲みませんか?今、井坂課長も居るんですよオレの部屋に、飲み直ししようって。だから買い出しに来たんですけどね」
二人きりなら断るところだけれど、井坂課長がいるならと頷いた。
結局そのまま雑誌は買わなかったのを部屋に着く頃に思い出した。
自宅近くで買えるしいいかとは思ったのでそのままにした……
エレベーターで10階に上がるとそのまま私の2つ隣の角部屋へ案内された
「どうぞ、中に課長居ますから」
促されてゆっくりと扉の中へ入る。
「お邪魔します」
『早く会いたいよ……』
甘えた声で言う壱くんが恋しくなっていたのも事実だ。だけどそれは言わない。
たった一泊じゃない……って壱くんに自分で言ったのだし……
「うん、明日は部屋にいくからね」
無性に壱くんに甘えたかった。依存してるのだと強く思う。
壱くんに怖がりだとか過保護だとか言えなくなってしまう。
『待ってるよ。ねぇ琴莉、ちゃんと戸締まりして寝寝るんだぞ?』
「うん……」
結局缶ビール一本では飲み足りなくて、シャワーは浴びたけれどスーツに袖を通してホテルの下のコンビニエンスストアまで行くと、ビールを3本と軽くつまめるものを籠に入れる。
レジの所まで来て、壱くんがコラムを連載しているゲーム誌に目が行った。発売されてたのかと手を伸ばすと
「あ……」
同時に掴む手があった。細くて節ばって綺麗な指。
(あれ?こんなことこの間もなかった?)
「お疲れ様です琴莉さん。夜食ですか?」
「うん、恥ずかしながら飲み足りなくて」
羽田くんはスエット姿だったのでスーツ姿よりかなり若く見える。
「着替え持ってきたんだ?」
「琴莉さんは?スーツのままですね」
「着替えなんて無いよ。ホテルのパジャマ着るし」
荷物を増やしたくないのでいつもそうする。
「そうだ、良かったら部屋で一緒に飲みませんか?今、井坂課長も居るんですよオレの部屋に、飲み直ししようって。だから買い出しに来たんですけどね」
二人きりなら断るところだけれど、井坂課長がいるならと頷いた。
結局そのまま雑誌は買わなかったのを部屋に着く頃に思い出した。
自宅近くで買えるしいいかとは思ったのでそのままにした……
エレベーターで10階に上がるとそのまま私の2つ隣の角部屋へ案内された
「どうぞ、中に課長居ますから」
促されてゆっくりと扉の中へ入る。
「お邪魔します」

