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哀色夜伽草紙
第6章 怖がりのキミ
それから1日ほぼ寝っぱなしになってしまったのは何か疲れがあったのだろうか。

ようやく全てが抜けて元気になった二日目、壱くんが会社まで車で送ってくれた。

「帰りも来るから連絡しろよ?」

「ありがとう」

病み上がりでフラフラの身体に送迎は有り難い。

出社するとすでに井坂課長と羽田くんが来ていたので二人にお詫びをした。

「こっちこそ来客あったりして送っていけなくてごめんな?良くなってよかった。羽田も一人でやれたから心配すんな」


そう言ってくれたけれど申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

「ご迷惑をおかけしました」

「大丈夫ですからもう。それより、笹木さん明後日からの出張の準備願いますね、体調も整えてください」

「そうよね、気をつけます」

羽田くんにも言われたが、明後日から出張が急に入ったと先程が連絡が来たのだった。

「病み上がりでしかも急で申し訳ないが、この件は向こうから琴莉を指名されててな、アシスタントに羽田付けるから頼むぞ?」


「分かりました、羽田くんよろしくね」

「はい」

今日も無表情の羽田くんはちょこんっと頭を下げると自席に戻った。


私はそのまま課長のデスクの前で休んでいた分にあった事の報告を受けていたのだが……何か、視線を感じてそっと振り向く。

すると、羽田くんが私をジッと見ている事に気がついた。

その目の強い光にドキッとしてしまう。怖いのでも優しいのでもない。

ただ、真っ直ぐな視線だった。




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