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哀色夜伽草紙
第13章 哀色夜伽草紙
あの頃、何日も壱くんは私を抱き続けた。
いつも果てる前は私をベッドに押し付けて後ろからで……何か見たくないものでもあるのだろうか?それとも……

考えたくてもいつも最後は快感に溺れてしまい、意識がなかった。

数カ月後、とある事情で仕事に区切りをつけた私は、壱くんと二人きりで神社でひっそりと結婚式を挙げた。

「神社でするの?」

そう聞くと、壱くんは目をキラキラとさせて

「皮肉でしょ?神に許されない二人が、神から結婚の許しを貰う儀式をするんだ」

壱くんはそう笑った。

運命を嘲笑うのではなく、立ち向かったのだと私はその時解釈したけれど、真相はわからないままだ。


そして、その後に両親と数少ない友人との式は人前式でパーティを行った。

どうしても私のウェディングドレス姿をみたい!そして、パーティをしたい!と私の母と壱くんが希望したからだ。

「壱なら安心ね、琴莉は昔から壱にしか興味ないしね、フフフ幸せになるのよ?」

「そうだな、わけのわからん男より壱くんなら琴莉を大事にしてくれるしな?」

母も父もとても嬉しそうだった。この両親から生まれて本当に良かったと思う。

ただ……

「あれほど私は反対だと言ったのに!」

壱くんのお母さんは青くなりながらワナワナと震えていた。

「大丈夫だろ?琴莉ちゃんはとっても良い子だし、従姉妹なんだから」

対して伯父さんは呑気に笑っていた。

怖いわよね?伯母さん。

壱くんは伯父さんの子ではないのだから。
でも私は知らないフリをして笑った。

「伯母さん……私は壱くんしか無理なの」

「母さん、オレも琴莉にしか興味ないからね、もう諦めてよ」

青ざめた伯母さんに壱くんはにこやかに話し掛けた。

「どうなっても、私は知らないわよ壱……」

伯母さんの唇から低い声が出て、それが震えていた。

「母さん、オレは貴女の罪の為に愛を諦めたりなんてしないから………残念だったね?」

壱くんの言葉に伯父さんが首を捻る。

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