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愛おしいキミに極甘な林檎を
第66章 番外編:愛の行方
理人さんがお猪口をのせたお盆を持って戻って来る。
「だし巻き卵も美味しいねーって話していました」
「まだ誰も手を付けてないじゃないですか。
風子さんは嘘が下手ですね」
「うっ……。食べなくても美味しいって分かります」
「どうせ僕と那砂のことを話していたんでしょう。
喧嘩はしていませんから。
ふたりとも、余計な心配はしないで料理を食べてください」
料理は美味しいけれど、未だに空気が重い。
眉を八の字にしてソラ先輩の方に顔を向ける。
そして、理人さんと那砂さんに見えないようにシャツをくいっと引っ張る。
気づいてくれたソラ先輩は私の顔を見て、少し口角を上げて小さく頷いた。
きっと、何か策があるんだろう。
そう信じて、私も首を縦に振った。
日本酒を飲みながら、美味しい料理をお腹いっぱい食べる。
私はお猪口一杯分だけ日本酒を飲んだ。
これだけでも酔ってしまいそうだった。
理人さんは十杯くらい飲んでいると思う。
頭がぼーっとするから正確な数までは分からない。
普段は冷静な理人さんの表情が緩んでいて、顔が赤くなっている。
「塑羅緒さん……。実は、お願いがあるんですよ。
でも、言い難くいですからやめておきます」
「とりあえず、言ってみてください」
「では、お言葉に甘えて言いますよ?
……風子さんとふたりで買い物に行かせてください」
「ふたりきりで?」

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