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《リベンジ★ラブ》
第1章 目の前に立つのは…
『何の用かって…挨拶をしたくらいで別に何も…』
綾香は次にこの人は何を言い出すのかと考え言葉を選んで返した。
出来ればすぐさまこの場所から去りたいのか座っていたが立ち上がりかける。

『挨拶ねぇ…10分もかかるかしら?ねぇあの中川と知り合い?』
その社員は綾香のデスクに手をついて未使用の分厚いメモ帳をパラパラとめくりフンと鼻で笑った。

『高校の後輩ってだけで声をかけられただけです』
あなたに関係ありません、と言ってしまいたかったがそれで相手の機嫌を悪くするのも不利になると考えての答えだが嘘をついてはいない。
トイレに行きたくないが逃げたい為にポーチを手にする。

『高校の後輩?あんたが中途採用の1ヶ月で何も出せない人で、相手はあの成瀬コーポレーションの中川だよ?後輩なんてこの人嘘ばっかりっっ』
社員は語尾は周りで働く社員らに聞こえるように言う。

『嘘なんて言っていませんっ』
綾香は相手の目をみて言いトイレに行く為に歩き出す。

各フロアにあるトイレの個室に入り鍵をかけドアに寄りかかりため息をつく。

あの人あたしの事が嫌いなんだわ…
確かに1ヶ月も経つのに何も出せずにパッとしない事に腹をたてたい気持ちもわかるけどまだ中途採用で1ヶ月なのに嫌味を言う事ないじゃない…
さっき茶髪くんに呼び止められた事がフロア中の社員に広まっているのかしら?…
ううんそんなはずはない…

そのうち終業の時刻なのか17時を告げるチャイムが会社、各フロアに聞こえる。
トイレから出てデスクに戻ると成瀬コーポレーションに行った社員らはまだ忙しそうでディスカッションをしていた。

綾香はそそくさとデスクの周りを片付け部屋を出る。
成瀬コーポレーションに行かなかった社員らは私服に着替えたのか遊ぶ予定の話で笑い合っている。

『お疲れさまです』
綾香は言うが彼女らには聞こえているはずもなく。
彼女らは映画にご飯の予定で甲高い声を出しエレベーターに乗り込むのを綾香はみていた。

あたしって何なんだろう…
この会社もリストラ対象に入るのかなぁ…
1ヶ月も何も出せない、それは当たっているのだから…

勉強が出来て優等生で唯と中川以外友達という友達がいなかった10代、人見知りという事が綾香の欠点なのか芽が出ずリストラ対象となるのだ。

帰途につき部屋の中の鏡をみる自分のつまらない表情にため息をつく。
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