この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
熱・愛・契約~熱・愛・事変
第3章 混・乱・事変
堺は雷が大の苦手だった。
今日のフェスも、天候が急変して荒天にならないのか開催するまで危ぶまれていたのだが、ピーカンとも言える程に快晴でまさに撮影日よりで恐いものなしの彼だったのだが――
だが、恐らく一回り以上年下の女の子の前でこれはいくらなんでも格好悪過ぎるだろう、と堺は思い、震える身体にムチうって立ち上がり、精一杯の男らしい表情を作った……つもりだった。
実際は、口角は下がり頬はひきつり目は涙を溢す寸前まで潤んでいる。
それでも堺は喉の奥から声を振り絞り、言った。
「て……手当てっ……ありがとう……僕は、これでっ!じゃっ!」
大股で突き当たりのエレベーターまで行こうとするが、拭き込んだ雨で足元が濡れていて、堺はまた派手にスッ転んだ。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


