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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第8章 愛の巣
二人は初めて会ったその日に身体を重ね、一夜を共に過ごし、そのまま引っ越しする事になった。
翌朝二人がベッドで目覚めた時、既に小百合が動いていて、新居の手配を済ませていた。新人アイドルに時々貸していた寮がわりの部屋らしい。たまたま今は空いているということで、堺達に宛がったという事だ。
小百合の姿はなく、しののスマホに『おはよう。いい人が出来て良かったわね。二人で住む部屋を用意したので、今日からそこで暮らしなさい。何かあったらママに相談してね』というメールが入っていた。
しのは、複雑な気持ちだった。彼が一緒に暮らそう、と言ってきたのは小百合に命令されてーーという経緯があったからだったのだろうか?
勿論、母に反対されて交際を禁じられるよりも、こうして賛成してくれるほうが嬉しい。が、あまりにも極端ではないのかーーなにか裏があるのではないのか?と疑ってしまう。
だが、隣で優しく笑ってしのを見詰める堺を見ていたら、そんな事を考えるのがどうでもよくなってしまった。
(私はこの人が好き……この人も私を好きって言ってくれた……そしてママも許してくれて……こんなに嬉しい事……ないじゃない)
いつでも住めるよう部屋の中は整えてあるし、生活に必要な物は揃っているので、引っ越し業者を頼む必要もなかった。
15階の一番端のドアに辿り着き、しのがポケットからキーを取り出し鍵穴に差し込み回した。

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