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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第8章 愛の巣
「しょうがないなあ……じゃこれだけお願いできます?」
しのは彼の元へ戻り、箱の中からピンクの木箱を取り出すと、決まり悪そうに立ち上がり姿勢を正す堺に渡す。
「むっ!も、勿論!責任を持ってしのちゃんの大事な宝石箱を部屋まで運ぶよっ!」
しのに仕事を任された、と鼻息荒く言い放つ堺をしのはクスリと笑った。
「宝石箱なんかじゃないわよ……ふふ」
「いやいやいやーーしのちゃんの宝物が入ってるっぽいなあって思って」
堺は転ばないように慎重にソロソロ歩き、しのは彼の後を少し遅れて付いていった。
三歩下がって男の後にーー何処かで聞いた事があるが、その時は正直(何故男の後を付いていかなきゃならないわけ?バカみたい)と思ったものだが、こうして好きな人の後を歩くというのは、それはそれで良いものなのかしら、と口の端を上げる。

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