この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
いつ見きとてか 恋しかるらむ
第2章 『 シフォンケーキ 』

夫の食事は作ったものの、わたしの晩ごはん……。
口の中は、なぜかカレー味。
レタスを手でちぎり、ミニトマトを盛りつけたサラダが浮かんだ。
そして、レトルトのカレー。
マッシュルームがたっぷり入ったものや、箱ごとレンジでチンするものではなく、ご当地レトルトカレーにしよう。
わたしは、災害備蓄用の食料をストックしている戸棚を見た。
お目当てのカレーを手にしながら、カップ麺が一つ消えていることに気づいた。
(柊真めっ!)
夫は、時々、こんなふうにカップ麺を盗み食いする。
仕事が忙しくて、昼抜きになることも知っているから、家ではなるべく体によいものを……と思って、わたしは食事を作る。
一度、お腹がすいてるなら言ってと伝えたことがある。
「わざわざ作ってもらえのも悪いし。
それに、無性に食べたくなるときがあるんだよね。」
と、笑いながら言っていた。
でも、なにも隠れてたべなくてもいいのに……。
でも、それが夫の気遣いだとわかっているから、わたしはなにも言わない。
買い物に行った時に、夫の好きな醤油味カップ麺をまた一つ、災害備蓄用のストックに加えておくだけだ。
口の中は、なぜかカレー味。
レタスを手でちぎり、ミニトマトを盛りつけたサラダが浮かんだ。
そして、レトルトのカレー。
マッシュルームがたっぷり入ったものや、箱ごとレンジでチンするものではなく、ご当地レトルトカレーにしよう。
わたしは、災害備蓄用の食料をストックしている戸棚を見た。
お目当てのカレーを手にしながら、カップ麺が一つ消えていることに気づいた。
(柊真めっ!)
夫は、時々、こんなふうにカップ麺を盗み食いする。
仕事が忙しくて、昼抜きになることも知っているから、家ではなるべく体によいものを……と思って、わたしは食事を作る。
一度、お腹がすいてるなら言ってと伝えたことがある。
「わざわざ作ってもらえのも悪いし。
それに、無性に食べたくなるときがあるんだよね。」
と、笑いながら言っていた。
でも、なにも隠れてたべなくてもいいのに……。
でも、それが夫の気遣いだとわかっているから、わたしはなにも言わない。
買い物に行った時に、夫の好きな醤油味カップ麺をまた一つ、災害備蓄用のストックに加えておくだけだ。

