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いつ見きとてか 恋しかるらむ
第3章 『 抹茶 水ようかん 』

好きな作家の小説を読んでいるのに、なぜかぐったりすることがある。
読み疲れとでも言うのだろうか。
作品に入り込みすぎて、肩に力が入ってしまうのか体が疲れていたり、先の展開が知りたくてたまらなくて、集中しすぎて頭がクラクラしたり。
今、まさに読み疲れている。
Sachiさんのブログは、どうしてもその後が気になってしまい、集中して読んでいるからだと思う。
上司と不倫、しかもSMの関係。
命令に従えなくて、別れて……。
仕事を辞めようかと悩んでいる。
これからのSachiさんのことが気になってしまうのだ。
仕事は辞めないでほしいと思っている。
でも、わたしのこの気持ちは、Sachiさんにとっては大きなお世話だろう。
なによりこの書き込みの日付は、数ヶ月前なのだから、Sachiは、もう仕事をやめてしまっているかもしれないし、まだ続けているかもしれない。
答えは出ていて、きっとこの先のブログに綴られているように思う。
「今」のブログを読めば、今のSachiさんのことは簡単に知ることができる。
でも、それは、早く犯人が知りたくて最後の方から読んでしまったサスペンスの小説のようで気が進まない。

