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◇なななの短編◇
第11章 さっぽろ雪まつり!(B,近甘,ᙠ)

あぁやってあの女の子みたいに転んだら、手を繋げたりするんだろうか。
でも、転びたくても……いや、転びたいというのはなんかおかしいけど、この靴のせいで…いやお蔭で、転べないし。
手を繋いでくださいなんて死んでも言えない。
仮に言ったとしてもバカにされるか、『お前俺のこといくつだと思ってんだよ』とか言われるのがオチだ。
「おーテレビ塔じゃん」
私の不満をよそに、店長が顔を上げている。
それにつられて私もテレビ塔を眺めた。
ガヤガヤと賑わいを見せている。
そして何の気なしに振り返って私は息を飲んだ。

