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面会に来た嫁を襲う老人ホームの鬼畜たち
第3章 3
知的で上品な雰囲気。瀬島の今までの人生では縁のないタイプ。
ケアマネジャーという立場上、高齢者とは接点が多い。
確かに、地位があった人も多い。とはいえ、過去の話。
大学教授だろうが、高齢になれば知的な雰囲気も衰える。
まして、認知症が進んでいれば、単なる痴呆老人。
どんな企業経営者も、相場師も、高齢になり、
ケアマネジャーが担当として付く時点で、衰えている。
息子や娘、婿、嫁という人種とも顔を会わせることもあるが、
茉莉花のような知的な雰囲気と上品さが合わさることは、
なかなかないのが現実だった。
既婚者でなければ、口説いたかもしれない…。
とはいえ、相手にされるとは思えなかった。
あくまでも、義父のケアマネジャーだから話をしているが、
そうでもなければ、話す機会などあったとは思えない。
この若さで一部上場企業の課長。
仕事ができるのは当然だとして、
学歴もあるのだろう。そして、知性と品。
どこぞの御嬢様なのだろう。
少なくとも、瀬島が籍を置いていた高校からは、
大学進学はゼロ。
そもそも、卒業式すら数人しか出席できない狭き門。
そして、統廃合で廃校となり、母校は既にない。
ふと、視線を戻すと、茉莉花の視線があった。
「そうですね。どこも人手不足ですから」
瀬島はそれだけを答えた。
「少子高齢化、多死社会、この国の未来は真っ暗闇ですね」
茉莉花が小さな声だがしっかりと話した。
声が小さいのは、カフェで人がいるところでもあり、
あまり縁起の良い話ではないからだっただろう。
満は、その横で溜息を吐いた。
「では、一度、見学をしていただいて、
問題がなければ、その場で契約という段取りで
進めたいと思いますが、如何でしょうか?」
瀬島が訊くと、茉莉花が満を見て頷いた。満が頷いて、
「わかりました。日程を調整してください。
こちらは合わせられる範囲で最大限、合わせますので」
と、答えた。肝心の返事は夫に譲る茉莉花。
出来の悪い夫を立てながら物事を進める苦労というものを
久しぶりに見た様に瀬島は思った。
最近は、賢しらな女が増えて、
夫を差し置いて意見したり、決定したりする女が多いが、
茉莉花はそういうタイプではないらしい。
ま、満が頼りないに尽きるのが悪いのだろうが。
ケアマネジャーという立場上、高齢者とは接点が多い。
確かに、地位があった人も多い。とはいえ、過去の話。
大学教授だろうが、高齢になれば知的な雰囲気も衰える。
まして、認知症が進んでいれば、単なる痴呆老人。
どんな企業経営者も、相場師も、高齢になり、
ケアマネジャーが担当として付く時点で、衰えている。
息子や娘、婿、嫁という人種とも顔を会わせることもあるが、
茉莉花のような知的な雰囲気と上品さが合わさることは、
なかなかないのが現実だった。
既婚者でなければ、口説いたかもしれない…。
とはいえ、相手にされるとは思えなかった。
あくまでも、義父のケアマネジャーだから話をしているが、
そうでもなければ、話す機会などあったとは思えない。
この若さで一部上場企業の課長。
仕事ができるのは当然だとして、
学歴もあるのだろう。そして、知性と品。
どこぞの御嬢様なのだろう。
少なくとも、瀬島が籍を置いていた高校からは、
大学進学はゼロ。
そもそも、卒業式すら数人しか出席できない狭き門。
そして、統廃合で廃校となり、母校は既にない。
ふと、視線を戻すと、茉莉花の視線があった。
「そうですね。どこも人手不足ですから」
瀬島はそれだけを答えた。
「少子高齢化、多死社会、この国の未来は真っ暗闇ですね」
茉莉花が小さな声だがしっかりと話した。
声が小さいのは、カフェで人がいるところでもあり、
あまり縁起の良い話ではないからだっただろう。
満は、その横で溜息を吐いた。
「では、一度、見学をしていただいて、
問題がなければ、その場で契約という段取りで
進めたいと思いますが、如何でしょうか?」
瀬島が訊くと、茉莉花が満を見て頷いた。満が頷いて、
「わかりました。日程を調整してください。
こちらは合わせられる範囲で最大限、合わせますので」
と、答えた。肝心の返事は夫に譲る茉莉花。
出来の悪い夫を立てながら物事を進める苦労というものを
久しぶりに見た様に瀬島は思った。
最近は、賢しらな女が増えて、
夫を差し置いて意見したり、決定したりする女が多いが、
茉莉花はそういうタイプではないらしい。
ま、満が頼りないに尽きるのが悪いのだろうが。

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