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君が眠りから覚めるまで
第1章 song1
「…へえ…。
ここがソンフニョンの隠れ家?
すっご!!狎鴎亭のマンションかあ…。
賃貸?月、いくらするの?」

ソンフンのマンションに着くなり、ソヌは夜景が広がる窓に駆け寄る。
さっきはべそべそ泣いていたのに…
と思いながらも、少しほっとする。

「知らない。
父親の持ち家だから。
投資のために買ったんだよ。
母親が、会社の合宿所で息が詰まったら泊まりなさい…て。
…なんだよ」

ソヌが感心したように眼を丸くしている。

「…ふうん…。
やっぱりソンフニョン、凄いお坊ちゃまなんだね」 

メンバーが寝起きする龍山の合宿所に泣きじゃくるソヌを戻す訳にはいかず、ソンフンは仕方なくタクシーを拾い自分のマンションに連れて来たのだ。
ぐずぐず泣き続けるソヌをタクシーの運転手が変に思わないか、冷や冷やした。

…韓国では一般的にはk popアイドルはあまり興味を持たれない。
海外での熱狂的な人気がまるで嘘のようだ。
だから、せいぜいダンススタジオに通う練習生…くらいにしか思われないだろうけれど…。

ソンフンは滅多に使わないぴかぴかなままのキッチンに入る。

「別に凄くもないさ。父親は普通の商社マンだしな。
…コーヒーでいい?」

…銀行家一族の娘の母を嫁に貰ったお陰で父は莫大な持参金が手に入り、不動産投資をした。
それが上手くいっているにすぎない。

「ソンフニョンは小さな頃からフィギュアスケートもやってたし…。
僕とは住む世界が違うよ」

別に僻んだ風でもなく、ソヌが笑った。

…やっと笑った。

ソンフンは密かに胸を撫で下ろす。


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