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◯◯と私
第3章 リクと私②
 それからというもの、こわいくらいスムーズに話は進んでいった。
 私はずっといた実家を出ることになるから不安もあったのだけれど、前の仕事を辞めた時にリクと両親は会っているし、むしろ喜んでくれた。本当、もっと悲しんでくれると思ってたんだけど。

 職場の花屋が実家の最寄り駅からすぐのところなので急ぎの物は取りに行けるし、持って行くのはある程度の着替えくらいだ。趣味の雑貨や本なんかも少しだけ。諸々の手続きも、荷物を運ぶのも、リクが車を走らせてくれたおかげであっという間に終わった。


「萌ちゃん、本当にお疲れ様」
「リク……」

 今日は記念すべき、私とリクの同棲初日。何度も来ているけど、リクの良い匂いに包まれたこの部屋はやっぱり安心する。
 大好きな紅茶をお揃いで買ったマグカップに淹れて手渡してくれた。本当に私の彼氏、最強です。

「ありがとう。でもお疲れ様はリクのほうだよ? わざわざ車出してくれて……やること全部終わったし」
「全然だよ。早く萌ちゃんと住みたかったから」

 リクが後ろから腕を回す。
 その優しさに、余計なことは全て溶かされてしまいそう。

「明日は、朝車で送るから」
「えっ? そんな、大丈夫だよ。リクだって朝早いのに」
「出勤時間遅らせたから大丈夫。そのぶん少し帰りは遅くなるけど……でもここに萌ちゃんがいてくれるなら、頑張れるから」
「もう、リク……」

 こんなに幸せでいいのだろうか……?
 今日はたくさんたくさん、リクを愛したい。


「んっ……んっ、んんっ」

 リクと私の舌が、熱く絡み合う。
 少し汗ばんだ匂いが、余計に私をおかしくさせる。

「あっ、あ、萌ちゃん、もう、だめ」
「ん……どして……?」
「今日はせっかく萌ちゃんがうちに来てくれた日なのに……あっ」

 リクの小さくて尖った乳房を舌で舐めたり吸ったりすると、普段落ち着いているリクが甘く声を荒げる。
 もう片方は、指で弾いたり撫でたり。

「あっ、あ……っ、あっ」
「リク、可愛い」
「やだ……恥ずかしい」
「嫌なの? じゃあ、やめる?」
「ちがっ……萌ちゃんの意地悪……あっ、あぁっ」

 ずっと弄んでいた乳房をようやく離してあげて、私は下へと移動する。早く触ってあげたくて仕方なかったところ。もう、我慢の限界だった。
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