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◯◯と私
第3章 リクと私②
「んっ」

 首筋を指でなぞっているだけなのに、リクが小さく喘ぐ。可愛すぎる。

「リクだめだよ、声出しちゃ」
「でも……ん」

 今度はリクの首筋にキスをする。
 もう少し攻めたいけどさすがに我慢しなきゃ……そう思ったところで、私の頭に一つの疑問が浮かんだ。

「ねぇ、一緒に住むのって、新しくお部屋借りる?」
「んっ……萌ちゃん普通に会話始めるのやめて……」
「ふふっ、ごめんね、つい」

 唇を離してリクの顔を覗き込むと、顔が真っ赤になっていた。
 このまま食べちゃいたい。

「でも、それ俺も考えてたんだ。新しく借りるか、今の俺の部屋に萌ちゃんが来るか……」
「えっ!」

 リクの部屋。
 私の心臓がきゅんと跳ねる。

「俺の部屋がいい?」
「うん! リクの匂いがするところがいい」
「ふふ、可愛い。……でも……」
「?」

 今度はリクが不安そうな顔を浮かべる。

「萌ちゃんが電車乗ることになるから」
「え? それがどうしたの?」
「いや……心配だなって」
「どして? 私だって電車くらい乗れるよ?」
「もう、そういうことじゃないっ」

 私の肩にリクが顔をうずめる。
 リクの息遣いが荒くなっているのがわかる。私は優しく頭を撫でた。

「心配なんだよ……。新しく仕事を始めた時もそうだったけど、これから電車乗ることになるなんて……。でもこんな風に考えちゃう自分のことも嫌で」
「リク」

 顔をあげかけたリクの頬に触れる。不安と嫉妬、でも少し嬉しさも混じったような熱さ。
 リクのこんな顔、知っているのは私だけ。

「リクはいつもそんな風に心配してくれるけど、私だって同じなんだよ?」
「えっ……?」
「こんなかっこよくて優しいんだもん……職場でも変わらずモテてるでしょ?」
「いや、そんなわけ」
「入社した時から皆騒いでたもん、かっこいいーって。……私もだけど」
「ふふ」

 リクの右手が私の髪を撫でる。

「私だってもちろん気を付ける。だから、ね。信じて」
「うん……。萌ちゃん大好き」

 二人の唇が重なる。
 リクがよそ見しないってことは分かってる。それでも心配になるの。リクからは、私のこと大好きなんだってことが常に伝わってくる。でもそれがいつまで続いてくれるのか不安で仕方ない。
 絶対に壊したくない。リクを傷つけたくない。
 そのためなら、私はなんだってする。
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