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イケナイアソビ。
第5章 生け贄は蜜に溺れる
――そう、あの社には主人の付喪神と巫女の姿しか見ていない。
快楽と羞恥の狭間で悩み苦しんでいた時、頭を撫でて優しく包み込んでくれたのは彼しかいないのだ。
「――っつ!!」
そう思った時、菊生の足は踵きびすを返し、来た道を戻っていた。
拝殿に戻れば、そこには玉のような汗を浮かべて蹲る付喪神がいた。
荒々しい呼吸を繰り返しているではないか。
「何をしに戻った」
付喪神は、戻って来た苦しそうな呼吸の合間に尋ねる。
「ねぇ、貴方だったんでしょう? 俺を抱き締めてくれたの!」
菊生は彼の身体を起こし、支えると、一挙一動も見逃さないよう、表情を窺った。
「それがどうした……」
「嬉しかったから……」
「菊生……」
「ねぇ、どうしてそんなに苦しそうなの?」
「私はまだ本調子ではない。清らかな生気を貰わねばこのまま朽ち果てるであろうな」
「そんな……だったら俺を」
「もう良い。俺はもう、愛おしいお前を傷つけとうない」
(――えっ?)
菊生は自分の耳を疑った。
まさか付喪神本人の口からそのような言葉が返ってくるとは思わなかったからだ。
「惚れた弱み、というやつか。お前の清らかな心に触れる度、可愛く思えて仕方がなかった。心が傾いていった……」
……ドクン。
大きく高鳴った。
「私に抱かれるのは嫌であろう? だからもう……」
付喪神が言った直後だ。
(俺は――……!)
菊生はたくましい胸板を押した。
すっかり挿入されることに慣れた後孔は、菊生が自ら指を突っ込めば開いていく。
菊生は付喪神に有無を言わさず、彼の一物を取り出し、騎乗位のまま強引に腰を下ろした。
「あっ、ああっ!!」
触手だったそれとは違う熱い肉棒に貫かれ、菊生の腰が揺れる。
「やっ、おっき……っひぃんっ」
抽挿を繰り返せば、付喪神はくぐもった声を上げた。
骨張った手が華奢な腰を支え、上下に揺らす。
亀頭が肉壁を掻き分け、凝りを擦る。
「っは、ああんっ!」
執拗に繰り返されるその行為に、菊生は純粋に身を委ねる。
薄い唇にしゃぶり付けば、彼も菊生の接吻に応えてくれた。
「んっ、っふ、うう……」
菊生は頬を上気させ、彼の薄い唇へと舌を忍ばせた。
すると付喪神もまた舌を伸ばし、菊生の舌を貪る。
口角を変えて舌を絡め合う。

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