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美味しいサンドイッチの作り方
第12章 きらめき臨海HANABIナイト
『樹さん、俺と…なゆにも…
なんか適当に…1杯おまかせで』
と…バーカウンターの中の
樹と言う人に…光が
飲み物を注文していて…。
「え?…私達…未成年だよ…?
お酒…飲めないよ?いいの?」
私が隣に座っている光に
そう、尋ねると…。
ドリンクの用意をしていた樹が笑って。
『なゆた…ちゃん…だったよね。
大丈夫、うちはちゃんと
お酒が飲めない年齢の人には
アルコールは提供しないからね。
はい、どうぞ…、ノンアルコールのカクテル』
そう言って私の前に出されたのは
カクテルグラスに入った
薄い淡いオレンジをしたカクテルで。
ノンアルコールだから大丈夫だよと言う
樹と言う人の優し気な笑顔を信じて
グラスに口をつけゴクンと1口
そのカクテルグラスの中の液体を飲んだ。
「オレンジ…ジュースと…
パイナップル…の…味がする…」
『そうだね、このカクテルは
オレンジジュースと
パイナップルジュースを
シェイカーで混ぜたものだから…。
”シンデレラ”って言うカクテルだよ』
そう言って笑う樹と言う人の
笑顔を見ていて…、ある事に気が付いた。
「あれ…?…樹さん…ってなんとなく
だけど…、雰囲気が…笑った時の
顔とか翔お兄ちゃんに似てるかも…」
そう…バーカウンターの中の
樹と言う男性と、あっちの端に
座っている翔の雰囲気が似てるって
翔と光は同じ顔してるんだけど
纏っている雰囲気の系統が違っていて。
その…纏っている雰囲気が…
似てるなって…そんな風に感じた。
『僕が…翔と…似てても
それは自然な事だと思うよ?
だって…、僕の…亡くなった姉さんが
光と翔のお母さんだからね。
僕と姉さんと…歳が離れてて
2人が生まれた時僕はまだ
20だったからね、叔父さんって
呼ばれる…”おじさん”って響きがね
どうにも…抵抗があったから…
姉さんにふたりの僕を”樹さん”って
呼ばせるようにお願いしたから…だよ』
…と言う樹の話を聞いて、
改めて…光と翔と樹の顔を
私は交互に見て……見比べてしまった。
『んねぇ~、樹くぅ~ん。
今日は…何時でお店終わりなの?
今日こそは……デート…してくれる?』

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