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美味しいサンドイッチの作り方
第8章 光と私と翔の夜
『なゆた…、丁度このベッドの
上からいいものが…見られるよ』
と…翔がこっちに言って来て
私にベッドの中央に翔が
寝転がっているのと同じ様に
寝転がるように言って来て。
促されるままにゴロンと…寝転んだ。
『んで…さっきの話の続き…なんだけど…、
さっき光が…なゆたの身体の事
気を遣って…僕が先に…って
そう言って来たんだけど…ね』
そう言いながら自分の身体を
ベッドの上から翔が起こすと
ベッドの上に立ち上がって
天井に向かって自分の手を伸ばして。
キャンピングカーのカーブしている
天井の部分についている窓を
覆っているカバーをスライドさせて
開く。他の3面の窓のカーテンも
翔が全部開いて行くと…。
窓越しに…夏の夜空が見えて。
「わぁ…ッ、凄~い。
星が…沢山…見えてる…」
『周囲に…高い建物がなくて
開けてるし…周囲にも
無駄な明かりが少ないから
その分…星も…綺麗に見えるね』
翔が…天窓になっている部分を
指さして、その指の先に
夜空に…明るく輝く…星が1つ。
『丁度…今…一番高い場所から
この時間だったらちょと西に
視線を動かして行ったら
見えている…ひと際目立つ
明るく光ってる星が…こと座の
一等星の…ベガ…。織姫星って
言う呼ばれ方をしたりもするよ』
「七夕の…織姫と彦星の織姫?」
『そうそう…そのベガから
東に視線を移した先に…見える
明るい星が…彦星の…星。
はくちょう座のデネブって星…』
翔は…ベッドの上に寝転んで
ここから見える星と星座の
話ばっかり…していて…。
「ね…、ねぇ…翔お兄ちゃん…
さっきの…途中だった話の続き…」
『ああ、なゆたには…ちょっと
キツくはなっちゃうかもだけど、
最初…っていう言い方も変だけど、
光との方が…いいんじゃないかなって
僕は…そう思った…んだけど…』
私は…経験は少ないし…人数は
先輩と南くんの2人だけ…だけど。
本当の…初めてって訳でもないに…
って思ってしまうと翔に
何と返事を返したらいいか…
分からず何も言えずに居ると。
『なゆた、あっちで…光は
今頃…僕達の事あれこれ想像して
気が気じゃないと思うから…。
光の事こっちに呼んで来てあげてよ』

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