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第6章 第4部　監禁拘束体験

彼女は黒い布で目隠しをされており、布が口に何層に巻かれていた。彼女の両腕は頭の背後で伸ばされていた。両腕に縄が巻きつき、天井に向かい伸びているのを、両手首がしっかりと縛り上げられている姿をライトが捉えていた。

ライトで縄の行方を辿っていくと、天井には厚みのあるカーテンレールが吊るされていた。縄はそのレールに引っ掛けられ、彼女は手首を上にして縛られていた。

縄が白い体操着にボーダー柄のように巻かれていた。それは胸元から始まり、等間隔に体の下にまで巻かれ、足首までしっかりと彼女を拘束していた。

香織は見取り図にライトを当てた。小さな字で『旧仮眠室』と記されていた。警備システムが現在のように標準仕様となる前、ここは警備員の仮眠室だったのだろう。古びたカーテンレールの塗装剝がれが、時代の流れを物語っていた。

香織はフラッシュライトをオンにしたまま、それを彼女から少し離れた床に置いた。両腕を上に伸ばし、全身を拘束された女性の姿がライトに捉えられていた。

ゆっくりと彼女に近付き、「私の声を覚えてる…？」と彼女に尋ねた。彼女は頭を大きく動かし、頷いていた。