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僕の母さん
第9章 クリスマスプレゼント
クリスマスなんて、ひと月も先だと思っていたのに、
時間の流れって早いもので、
街の街路樹にイルミネーションの電飾が付けられ、街中にジングル・ベルなどのクリスマスソングが流れ出し、あっという間にクリスマスイブがやって来た。
息子の達郎が佐智子の娘と遊びに行くのだから、当然、母親の佐智子は暇だろうと「クリスマス、ケーキを焼くから一緒に食事会でもしない?」とジムの休憩中に誘ってみたのだが、
「ごめ~ん…私、その日は彼と…」と断られてしまった。
どうやら、佐智子と意中の彼である真壁くんとは交際が順調なようで、髪型やメイクなど、彼好みなのか、最近はめっきり女っぽくなってしまって熟女の色気をムンムンさせている。
『あ~あ…せっかくのクリスマスも私はシングルベルだわ…』
しょげ返っているとタイミングよく辰巳くんから久々にLINEが届いた。
彼と一夜の情事の後、真弓にフラれたせいか、バイトを辞めてしまい、大学生として学業に勤しんでいるようだった。
- お久しぶりです…お元気ですか? -
「体はいたって健康よ。でもね…心が寂しいのよ」
何気ない挨拶程度で返信してみると
- クリスマスですから一緒に呑みに行きませんか? -
そのように誘われた。
「お誘いに乗ってもいいけど…
言っておくけど体の付き合いはナシよ」
- ええ、わかってますとも
健全な食事会をしましょう -
暇を持て余していただけに、真弓は辰巳の誘いに乗った。

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