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僕の母さん
第9章 クリスマスプレゼント
久しぶりに愛しい我が子を抱いて眠りにつく。
頭を撫でてやると、達郎は甘えたように乳房を頬擦りしてくる。
こんなにも愛すべき男がすぐそばにいるのに、辰巳なんかにうつつを抜かした自分が滑稽になってくる。
「ねえ、達郎?寝ちゃった?」
達郎が乳首をしゃぶっている事から、眠りに落ちていないのは一目瞭然だったが、会話のきっかけとして、まだ起きているか尋ねてみた。
「ううん、まだ起きているよ」
もう一回、セックスのおねだりなのかな?と達郎は弱った。
なぜなら、とても満足する射精をして、充分に満足してしまったから、今はもう眠気との闘いに入っていた。
「来月のクリスマスなんだけど…
久しぶりにケーキを焼くから二人だけでお祝いしない?」
「あっ…クリスマス…」
言いよどんだ言葉から、先約があることが伺えた。
「もうお友達とどこかへ遊びに行く予定でもあるの?」
「うん…クリスマスはその…彩也香ちゃんと過ごそうかと計画を立てているんだ…」
「まあ、そうだったの?…
じゃあ、仕方ないか…」
素行の悪い子たちと遊び呆けるよりかは
身元のはっきりしている彩也香ちゃんとなら、真弓にしても安心だった。
「もしかして、二人っきりってこと?」
「うん…ダメ?」
「ダメじゃないけど…」
なんだろう、この胸騒ぎ…
自分だって中学生の頃はクラスメートとバカ騒ぎをしたが、
決して二人っきりというシチュエーションは経験したことがない。
間違いを起こさなきゃいいけど…
「ね、お母さんに約束して。
彩也香ちゃんはお母さんの友達の大事な一人娘なの
だから、決して泣かすような事はしないでくれる?」
どうして僕が彩也香ちゃんを泣かすんだい?
今夜の母さん、ちょっと変だよ
屈託のない笑顔に、ほんのちょっぴり彩也香にヤキモチを妬いている自分を恥じた真弓であった。

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