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家は檻。〜実父の異常な愛〜
第5章 初花
引き戸をそっと開けて、部屋に入る。
湿った夏の空気が、畳の上にもゆっくりと漂っていた。

常夜灯だけが灯っていて、橙色の光が布団の端をぼんやりと染めている。

そこに、孝幸が座っていた。
紺色の甚平を着ていて、胸元はゆるく開かれている。
静かな視線だけが、こよみをじっと見つめていた。

何も言わずに、手を差し出してくる。

こよみは小さく頷きながら近づく。
半袖のパジャマの袖が揺れる。
布団のそばにしゃがんだ瞬間、孝幸の手がこよみの手首をそっと掴んだ。

引かれるようにして、そのまま仰向けに押し倒される。
力は強くないけれど、逆らえない。
それがもう、当たり前になっていた。

布団の上に身体を横たえられたこよみの上に、孝幸の影が覆いかぶさる。

唇が重なった。
舌がゆっくりと侵入してきて、口の中をなぞる。
ぬるりとした感触とともに、唾液が喉の奥に落ちていく。

舌が触れるたび、胸の奥が熱をもちはじめる。
目を閉じ、何も考えないようにしていたはずなのに、息がかすかに乱れた。

唇が離れると、孝幸の手がこよみの胸元へと伸びる。
パジャマのボタンがひとつずつ外され、
隙間から、膨らみかけの小さな胸がゆっくりと露わになっていく。

肌に触れた孝幸の指が、そっとその輪郭をなぞった。

乳房の曲線をゆるやかになぞる動き。
やがて、乳首の上を通った瞬間――

「……っ」

身体がぴくりと跳ねた。
自分でも驚くほど、敏感に反応してしまった。

胸の先端に感じたくすぐったさと、熱。
それが、どこか――心地よいと思ってしまった。

今日一日、ずっと気にしていた。
自分の胸のことを。
服の内側でそっと触れてみたり、鏡の前で見つめてみたり――
それはまるで、なにかを確かめるような行為だった。

そのせいかもしれない。
いつもより、ずっと敏感で。
触れられただけで、反応してしまう。

孝幸の指が、もう一度乳首を撫でる。
肩がわずかに震える。
声は出ないけれど、呼吸が小さく波打つ。

目を閉じていても、胸の奥のそわそわは消えなかった。
何かが、はじまりかけている気がしていた。
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