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全部、俺のものになるまで
第1章 午前0時の社長室

気づけば18時を回り、オフィスにはもう私しか残っていなかった。
私は一人、書類の仕上げを終え、彼に報告する。
「社長、もう資料はできあがりました」
「……分かった」
そう答えた彼は、ゆっくりと私の前に歩み寄り──不意に、私の腕を掴んだ。
「社長……?」
「社長室に来れるか?」
低く、落ち着いた声。けれど、その指先は震えるほど熱を帯びている。
「……はい」
静かな返事を返したとき、心臓が高鳴っていた。
それが恐れなのか、期待なのか。自分でも、もう分からなかった。
社長室に着くと、彼が指差したのはソファーの上に散らばる書類だった。
「秘書が忙しくてできないんだよ。」
「分かりました。」
私はスーツの裾を整え、黙々と資料を棚に戻し始める。
書類の山を片づけながら、自分に言い聞かせていた。
これはただの雑務。ただの残業。ただの命令。
私は一人、書類の仕上げを終え、彼に報告する。
「社長、もう資料はできあがりました」
「……分かった」
そう答えた彼は、ゆっくりと私の前に歩み寄り──不意に、私の腕を掴んだ。
「社長……?」
「社長室に来れるか?」
低く、落ち着いた声。けれど、その指先は震えるほど熱を帯びている。
「……はい」
静かな返事を返したとき、心臓が高鳴っていた。
それが恐れなのか、期待なのか。自分でも、もう分からなかった。
社長室に着くと、彼が指差したのはソファーの上に散らばる書類だった。
「秘書が忙しくてできないんだよ。」
「分かりました。」
私はスーツの裾を整え、黙々と資料を棚に戻し始める。
書類の山を片づけながら、自分に言い聞かせていた。
これはただの雑務。ただの残業。ただの命令。

