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全部、俺のものになるまで
第1章 午前0時の社長室

時間は18時を過ぎた。
次々と社員たちが帰宅していく中、私はまだPCと向き合っていた。
「高梨、すまんが──明日までにまとめられるか?」
ふいにかけられた声は、会議室の奥から。
社長・一瀬悠真だった。
「はい、任せてください」
私は立ち上がり、軽く頭を下げて答えた。
デスクに戻ると、会議資料をもとに企画書の修正にとりかかる。
この企画が相手企業に通れば、きっと私は評価されるはず。
今度こそ、昇進だって……。
そう信じて、残業を続けた。
──けれど、報われなかった。
企画は通った。プレゼンも成功した。
でも──昇進したのは、私じゃない。
同期の、派手で愛想のいい彼女だった。
「……おめでとうございます」
思わずこぼれた声は、乾いていた。
私は誰よりも、このプロジェクトに時間をかけたはずだったのに。
次々と社員たちが帰宅していく中、私はまだPCと向き合っていた。
「高梨、すまんが──明日までにまとめられるか?」
ふいにかけられた声は、会議室の奥から。
社長・一瀬悠真だった。
「はい、任せてください」
私は立ち上がり、軽く頭を下げて答えた。
デスクに戻ると、会議資料をもとに企画書の修正にとりかかる。
この企画が相手企業に通れば、きっと私は評価されるはず。
今度こそ、昇進だって……。
そう信じて、残業を続けた。
──けれど、報われなかった。
企画は通った。プレゼンも成功した。
でも──昇進したのは、私じゃない。
同期の、派手で愛想のいい彼女だった。
「……おめでとうございます」
思わずこぼれた声は、乾いていた。
私は誰よりも、このプロジェクトに時間をかけたはずだったのに。

