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大きなクリの木の下で
第14章 竹本伸和の正体

「ほっておけばいいさ」

竹本は居留守を決め込んで訪問者があきらめて帰ってくれるさというが、せっかく誰かがお見舞いに来てくれたのにそういうわけにもいかないわと、スッと竹本の腕の中から体を逃がして着衣の乱れを整えて「はい、どうぞ」と返答をした。

『何だよ!誰だ?人の恋路を邪魔する不届き者は』

竹本は、これ以上の不機嫌はないと頬を膨らませてベッドに腰かけた。

「失礼するよ」

病室のドアが開いて、恰幅のよい紳士が現れた。

「あ、あなたは…!?」

静香が驚くのも仕方ない。
なぜなら、その人物こそ○○出版社の大御所とも言うべき社主の大河原伸幸(おおがわらのぶゆき)だったからだ。

「しゃ、社主!」

実際に会うのは初めてだけど、社内報でお顔だけは何度も拝見していた。

「かしこまらんでもいい、それにその社主という呼び名は好きじゃないんだ」

「あ、どうぞお掛けください」

静香は慌てて病室の片隅のパイプ椅子を引っ張り出して大河原に着席していただくようにした。

「かまわん、かまわん、
変な気遣いは無用だ」

そう言いながらも、どっこいしょとお決まりの掛け声をあげて、大河原はドカっとパイプ椅子に腰を降ろした。
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