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大きなクリの木の下で
第12章 二度目の外泊許可

食後、家庭というものを飢えている竹本としては
そのままリビングに残り雑談に花を咲かせたかったのだが、
外泊許可とはいえ、療養の一環なのだからと早々に寝室に連れていかれた。
寝室に向かうために歩行の介助をする娘の由里子に向かって、母の登喜子が「由里子、頑張りなさいよ」と声をかけた。
なにかと疎い竹本だが、登喜子が娘の由里子に「がんばれ」と言ったのは子作りに励めという意味合いなのだろうとピンときた。
「本当の本当に僕でいいのかい?」
家族が懐妊を待ち望んで竹本を婿として迎え入れたがっているのなら、思う存分に中に射精が出来るし、それは願ったり叶ったりなのだが、こんな年下のボンクラでいいのだろうか?と
竹本は由里子に念を押した。
「なによ今さら…
あなたは私にとってなに不自由ない相手よ
お勤め先も有名な大手出版社だし」
倒産の恐れのない職場というのは
婿として申し分ないのだろうけど…
「私、あなたにとってふさわしい女でいるために努力するわ
美容にも精を出すし、くたびれたおばさんになるつもりはないから、その点は安心して」
一回り年上の姉さん女房なんて世の中にはごまんといる。
さすがに15歳も年上となると数少ないかもしれないが、
頼りない竹本にしてみれば、それぐらいの姉さん女房でしっかり者と所帯を持つのがいいのかもしれない。
「おいで…」
寝室に入ると歩行介助で寄り添っていた由里子の向きを変えて正面を向かせて抱き締めた。
少しばかり弛んだ女体だが、アソコの具合もいいし、
何よりも体の相性は抜群だった。
自分を見捨てた静香のことは早く忘れて、この女と所帯を持つのが最良だと思えた。

