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大きなクリの木の下で
第10章 リハビリテーション

「どうしてそんなことを聞くの?
私もうバージンなんかじゃありません!
将来を約束した男性だっているんですから」

「ごめん、ごめん
決して悪気があるわけじゃないんだよ」

「わかってます…下手だからでしょ?」

「いや…それは…」

「いいんです、本当のことですものね…
実をいうと、私、男性の体をあまり弄ったことがないの」

「それはまたどうして?
だって、君は将来を誓いあったお付き合いをしている男性がいるんでしょ?」

「ええ…その彼が…セックスの時に主導権を私にくれないんです」

「まさか?つまり君はセックスの時は彼にされるがままって事?」

「ええ、そのまさかです
彼は私にペニスを触ることはおろか、フェラチオだってさせてくれないんです」

あわよくば、彼女と危ない関係を目論んでいた事さえ忘れて、まるで恋愛相談のような会話になっていた。

「彼は本当のセックスの良さを知らないのかもしれないよ
セックスってのはね男女が互いに対等な立場になって
愛し愛されることで素晴らしい官能を与えてくれるものなんだよ」

ペニスを触らせてもくれないということは
つまり69さえ未経験なのだろう。
こんなにも美人でスタイルの良い女性を捕まえておいて、
そいつは一体何を考えているんだと、他人事ながら竹本は憤慨してしまった。
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