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大きなクリの木の下で
第5章 拉致監禁

「来るな!この女がどうなってもいいのか!」
男の一人が手にしていた散水用のホースをグルグルっと美代子の首に巻き付けた。
「竹本さん?!た、助け…」
助けて!とすがる美代子の声は首に巻き付き締め付けられるホースによって遮られた。
「ぐっ!…うぅぅっ!…」
美代子の顔がみるみると真っ赤になってゆく。
「来るな!この女を殺すぞ!
嘘じゃねえからな!」
男の手に力がこめられ、美代子は逃れたいと手足をバタバタさせていた。
「手をあげてひざまずけ!」
彼らの言う通りにしないと、本気で美代子を殺しかねない。
降参のポーズを取ると、一人の男が転がっていた鉄パイプを手にして、竹本の背後から背中に一撃を仕掛けた。
「ぐぁっ!!」
倒れこみながらも竹本は咄嗟に頭を腕で抱え込み、体を丸めて防御体勢を取った。
竹本が怯んだ隙を見て、残りの二人も次々と鉄パイプを拾い上げて竹本を滅多打ちにし始めた。
竹本の攻撃に加わった事で美代子は首締めから解放されたが、助けを呼びに行ける気力もなく、ひたすらゲホゲホッと咳き込むのがやっとであった。

