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わたしのお散歩日記
第14章 社員旅行
彼女は大きなカバンを抱えて割り振られた部屋に向かっていきました。わたしが割り当てられた部屋は、余興に出る女子新人社員三人の相部屋でした。浴衣に着替え、座椅子に座って足を投げ出します。余興なんていうものさえなかったら、もっと楽しい旅行なのに…。くつろいでいると三十分もしないうちに、幹事の人が宴会を始めることを告げて回っているのが聞こえました。わたしたちも会場の大広間に向かいました。
大広間にはお膳と座布団がずらっと並んでいます。わたしたちは幹事さんに指定されたとおり、隅の方席に座りました。エライ人が乾杯の音頭をとって宴会が始まります。お膳の上には美味しそうなお料理が並んでいますが、余興のことが気になってあまり喉を通りません。
いつの間にかAさんが隣に来ていました。
『余興のことが気になっているの? ちょっとは食べないと悪酔いしちゃうわよ。お酒も飲んで勢いをつけないとね』
彼女がビールを注いでくれました。
『い、いつもお世話になってます』
わたしも慌てて彼女のコップに注ぎ返します。彼女は一気に飲み干してみせました。無表情のままなので、ビールではなくただの水なのかと思わせられました。わたしもAさんの飲みっぷりに触発されてビールを一気に飲み干したのでした。Aさんの口元が少し笑っているように見えました。
『それでは、余興をしていただく方はそろそろご準備をお願いします』
瓶ビールを手にした幹事さんがお膳の間を歩いていきます。
『出番が来たわね。仕度しましょうか』
Aさんがスッと立ちました。なぜか周囲の社員たちが盛大に拍手をしています。わたしたちも慌てて腰を上げると彼女についていきました。
舞台の右手の袖にはちょっとした小部屋がありました。いつもは座布団でもしまっておく場所なのでしょう。襖を開けて中に入ります。左手の袖にも小部屋があるようで同じく余興をする男子社員がはしゃいでいる声が聞こえてきます。
Aさんのあの大きなカバンが既に置かれています。Aさんがカバンを開きました。中には色とりどりの衣裳と小物が詰まっていました。彼女にとっての余興がいかにも「毎年のこと」という感じをさせています。
『はい、これ。あなたの』
Aさんから不意に『衣裳』を差し出されました。
『えっ、衣裳なんかあるんですか?』
大広間にはお膳と座布団がずらっと並んでいます。わたしたちは幹事さんに指定されたとおり、隅の方席に座りました。エライ人が乾杯の音頭をとって宴会が始まります。お膳の上には美味しそうなお料理が並んでいますが、余興のことが気になってあまり喉を通りません。
いつの間にかAさんが隣に来ていました。
『余興のことが気になっているの? ちょっとは食べないと悪酔いしちゃうわよ。お酒も飲んで勢いをつけないとね』
彼女がビールを注いでくれました。
『い、いつもお世話になってます』
わたしも慌てて彼女のコップに注ぎ返します。彼女は一気に飲み干してみせました。無表情のままなので、ビールではなくただの水なのかと思わせられました。わたしもAさんの飲みっぷりに触発されてビールを一気に飲み干したのでした。Aさんの口元が少し笑っているように見えました。
『それでは、余興をしていただく方はそろそろご準備をお願いします』
瓶ビールを手にした幹事さんがお膳の間を歩いていきます。
『出番が来たわね。仕度しましょうか』
Aさんがスッと立ちました。なぜか周囲の社員たちが盛大に拍手をしています。わたしたちも慌てて腰を上げると彼女についていきました。
舞台の右手の袖にはちょっとした小部屋がありました。いつもは座布団でもしまっておく場所なのでしょう。襖を開けて中に入ります。左手の袖にも小部屋があるようで同じく余興をする男子社員がはしゃいでいる声が聞こえてきます。
Aさんのあの大きなカバンが既に置かれています。Aさんがカバンを開きました。中には色とりどりの衣裳と小物が詰まっていました。彼女にとっての余興がいかにも「毎年のこと」という感じをさせています。
『はい、これ。あなたの』
Aさんから不意に『衣裳』を差し出されました。
『えっ、衣裳なんかあるんですか?』

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