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わたしの昼下がり
第7章 スイッチ
 わたしは慌てて首を横に振りました。『こけし』に目をくぎ付けにしたままで…。

 「ですよね。じゃあ、これ奥さんにプレゼントしますので。もちろんお代はいりませんよ」
 「でも…」
 「ご家族に見つからないようにしてくださいね。ボクのサイズに近いのにしてありますから…。お好きな時にお使いになってください。そのうち、使い心地、聞かせてくださいね…」

 ネクタイを締めながら△井がニヤっと笑っています。

 「こんなオモチャとか、セクシーランジェリーとか、いろいろお届けできますから」

 確かに買いにくいものばかり。実際、買ったこともありません。

 「まあ、奥さんはスケベな下着なんかつける必要はありませんよ。普通の下着がいちばんです。なにせ奥さんそのものがスケベでいらっしゃるから」

 今日もなんどもアクメしてしまいました。否定できるものはなにもありません。

 「奥さんがヤリたくてもヤれなかったこと、いっぱいありそうですね。お互いオトナなんです。スケベなこと、いろいろ愉しみましょうよ」

 ”買いにくいもの”って、間男そのものかもしれない…なんて思ってしまいました。お金も払っていませんけど…。そのうち、お金を求められたりするのでしょうか。口止め料とか…。まさか、そんなことはないとは思いますけど…。△井が手を伸ばしてわたしの乳首を摘まみ、そしてひねったりしました。快感が乳首から下半身に電流のように走っていきました。

 「まだこんなにオッ勃ってるのにお時間とは…。残念至極ですが仕方ありません。お見送りは結構ですから。こっそり失礼します」

 そう言って△井は出て行きました。わたしのからだにスイッチを入れたままにして。わたしは自分で乳首を摘まんでみました。そして、△井にされたようにひねってもみました。ついさっき下半身を走った電流は走りません。矢も楯もたまらず、わたしは『こけし』を下の口に咥えたのでした。
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