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~菊タブー~ さる旧家の闇深い母娘調教録
第14章 :母娘の分断 其の一…雅子への罠
「実はねえ、雅子はん。お前さんが菊常家に嫁ぐ前から、ワシはあんたを狙ってたんよ」
「ええぇぇ…? 狙うだなんて、ご、御冗談を」
雅子はまだ、軽く微笑み返す余裕があった。
「あんたみたいな好い女を一度でいいから抱いてみたいだなんてね。その夢、今もって捨てがたし…。実はね、あんたに来てもらうことを菊常家にダメもとで頼んだのよ」
縦邪は笑いをかみ殺す。
「そしたら以外にもOKが出た。大事な名家の御曹司、それも長男の自慢お嫁をね。しかもだよ」
卑しい中年首長は続ける。
「これはワンちゃんあるなと思ってね、一夜で良いから雅子はんを自由にしたいと言ったらさ、ククク…あんたのお姑さん、なんて言ったと思う?」
思わぬところから美智子の名を聞き、瞬く間に背筋が寒くなる雅子。

(ああ、罠に嵌まったのだわ!)
そう気づくも時すでに遅し、だ。
先ほどにもまして呂律が回らず声が出せない。
それどころか、思考すら定まらない。
「美智子はんは言ったよ。“一晩といわずしばらく貸して差し上げる”と…」
縦邪がそう言い終わる頃には、雅子は全身の力が抜けて、テーブルに突っ伏していた。
「ついでに言うとな、ワシの性癖の赴くままにあんたをいたぶり抜いてくれと、まで言っていたゾーイ」
「あぁ…」
雅子は抗う力すら残っていない様子で、ティーカップを転ばしながら、テーブルの上で微かに喘ぎ悶えるばかりだった。

「ふふふ、ようやく若奥様も力尽きたご様子ね。さすがに、二度も強力な睡眠導入剤を飲ませれば、意識だって飛ぶでしょうけれど」
猫渕は縦邪に歩み寄り、ほくそ笑む。
「あなた、絶世の美を持つ熟女を手に入れたわけだけど、どうやって料理する気なのかしら?」
「決まっているやん、思うが儘に性癖を発散させてもらいますよ。世にも贅沢な性欲のはけ口ヤネ」
西の都の為政者は、残酷に微笑んだ。

さて母が西都で囚われたその頃、娘、愛子にも魔手が迫っていた…。
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