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臨時ヌードモデル~梨果14歳の一年~
第25章 梨果と田村の契約
おじさんと最後に会ってから2週間が過ぎようとしていた。

特別クロッキー会の日が近づくにつれ、自宅に田村さんが来る機会が増えた。きっと父とその打合せをしているのだと思う。

比例するように田村さんのセクハラは日を追うごとに増えて、あの人が家に居る間は気が休まることがなかった。

10月の第4日曜日、そう特別クロッキー会を3日後に控えた日、田村さんがまた家に訪れた。

呼び鈴が鳴り、あいにく家族が不在なので私が玄関で対応する。

「こんにちは梨果ちゃん、お父さんはご在宅?」

「……こんにちは、すみません父は今外出中です。」

「そうなのか、戻りはいつ頃になるかわかるかな?」

「母と出かけたので買い物かと思いますが、いつになるかまでは……」

「ほぉ、お母さんも居ないのか……」

(はっ!)

しまったと思った。みすみす今私がこの家に一人なのを教えてしまった。

「ちょっと待たせてもらってもいいかな。ちょうど梨果ちゃんにも話があるんだ。」

家に上げるのは正直嫌だったけど私に話があると言うのでリビングに通した。
嫌な予感しかしなかった。

(大失敗だ……)
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