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夜に咲く名前のない恋人達
第14章 バトル最終日
二人の思い出だから……

大切にって……

勝負を諦めたってこと……?

ぷりんの心臓が、ぎゅっと締めつけられる。

「ぷりん、そんな顔をするな。すぐ戻るから」

そう言って、ルカは焦る様子もなく立ち上がり、仲間のホストたちと共に司のテーブルへと向かっていく。

ぷりんは、一人になった席で、遠くからシャンパンコールの様子を見つめていた。

「司チーム現在500万円と大きく差を広げました~っ!!」

「ワッショイ!!ワッショイ!!」

「ありがとうございま~すっ!!」

「……えっ?」

500万円差……!?

残り時間は、あと1時間半。

このままじゃ、ルカくんは……

「ルカくん……」

思わず、シャンパンコールが行われているテーブルを見つめる。

すると、また場内にマイクの音が響いた。

「またまた司に3本のシャンパンが入りました~っ!!ありがとうございますっ!!」

「えっ……!!」

ぷりんの顔色は、どんどん青白くなっていった。

手が震える。

信じたい。しかし目の前で現実が突きつけられる。

このままじゃ……

ルカくんが負ける……




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