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夜に咲く名前のない恋人達
第14章 バトル最終日

「お待たせしました。ぷりん様」
黒服の男性が、スッとグラスを差し出してきた。
「え……?」
見るからにカクテルのようなオレンジ色の液体に、氷がカランと心地よい音を立てる。
「ジュース……ですか?」
「はい、オレンジ系です」
ルカくんが頼んでくれたのかな……?
少し迷ったが、慣れないお酒よりいいと思ってしまった。
喉が渇いていたのもあって、ぷりんはグラスに口をつけた。
「……んっ!?」
喉が焼けるような痛みが走る。
「っ……なに、これ……」
体が熱を持つような感覚に陥り、目の奥がぼーっとする。
「……ルカ……くん……」
意識はあるのに、体が重くて腕も上がらない。
助けを呼ばなきゃ……
「ル……カ……くん……」
必死に搾り出した声は、ほとんど声になっておらず、ホールに響くシャンパンコールにかき消された。
「それでは司へ一言お願いしますっ!!」
「司くん。いつも幸せにしてくれてありがとうっ」
その賑やかな声の隙間に紛れて、黒服がそっと声をかける。
「そろそろ……効いてきたか?」
そのままぷりんの体は、スッと黒服の男によって、ソファから持ち上げられる。
抵抗しようにも、体に力が入らない。
「……やだ……やめ……」
掠れた声。焦点の合わない目。
それでも、ぷりんは心の中で必死に叫んでいた。
助けて……
ルカくん……
そんな想いも虚しく、VIPルームへぷりんは連れ込まれた。
黒服の男性が、スッとグラスを差し出してきた。
「え……?」
見るからにカクテルのようなオレンジ色の液体に、氷がカランと心地よい音を立てる。
「ジュース……ですか?」
「はい、オレンジ系です」
ルカくんが頼んでくれたのかな……?
少し迷ったが、慣れないお酒よりいいと思ってしまった。
喉が渇いていたのもあって、ぷりんはグラスに口をつけた。
「……んっ!?」
喉が焼けるような痛みが走る。
「っ……なに、これ……」
体が熱を持つような感覚に陥り、目の奥がぼーっとする。
「……ルカ……くん……」
意識はあるのに、体が重くて腕も上がらない。
助けを呼ばなきゃ……
「ル……カ……くん……」
必死に搾り出した声は、ほとんど声になっておらず、ホールに響くシャンパンコールにかき消された。
「それでは司へ一言お願いしますっ!!」
「司くん。いつも幸せにしてくれてありがとうっ」
その賑やかな声の隙間に紛れて、黒服がそっと声をかける。
「そろそろ……効いてきたか?」
そのままぷりんの体は、スッと黒服の男によって、ソファから持ち上げられる。
抵抗しようにも、体に力が入らない。
「……やだ……やめ……」
掠れた声。焦点の合わない目。
それでも、ぷりんは心の中で必死に叫んでいた。
助けて……
ルカくん……
そんな想いも虚しく、VIPルームへぷりんは連れ込まれた。

