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夜に咲く名前のない恋人達
第8章 「心配するな」

ライブ会場を後にしたぷりんは、昨日と同じ公園へと向かった。
夜の公園はひんやりとしていて、街灯の光が地面を照らしている。
「よっ。やっと来たな」
ベンチに座っていた響が、軽く手を挙げた。
「ごめんね、ちょっと遅くなっちゃって」
慌てた様子のぷりんは、響に歩み寄る。
「ルカくんはもう戻ってきた?何か進展した?」
「あぁ。進展あったよ。来月、司チームとルカチームで売上バトルをすることになった」
「売上バトル?」
「司が率いるチームと……ルカ抜きの俺たちのチーム。俺達が勝てば、ルカを返してくれるそうだ」
ホストクラブに詳しくなくても、それがどれほど絶望的な状況かはすぐに分かった。
司は圧倒的なNo.1ホスト。
ルカは万年2位のホスト。
ルカがいるなら運次第で勝てる可能性もあるが、彼抜きなら圧倒的に不利である。
「あの……勝ち目、あるの?」
「厳しいだろうが、やるしかないだろ?負けるから、諦めます。なんて言えねぇだろ?」
ぷりんの表情に落胆の色が滲む。
「ルカくんが帰ってくると思ったのに……」
ライブ会場での響の安心させるような態度のせいで、ショックが余計に大きくなった。
「お前なぁ。アイドルなんだろ?ステージでも、そんな顔をするなよ?俺が不安そうな顔をしてたら、チェキ撮影どうするつもりだったんだ?」
夜の公園はひんやりとしていて、街灯の光が地面を照らしている。
「よっ。やっと来たな」
ベンチに座っていた響が、軽く手を挙げた。
「ごめんね、ちょっと遅くなっちゃって」
慌てた様子のぷりんは、響に歩み寄る。
「ルカくんはもう戻ってきた?何か進展した?」
「あぁ。進展あったよ。来月、司チームとルカチームで売上バトルをすることになった」
「売上バトル?」
「司が率いるチームと……ルカ抜きの俺たちのチーム。俺達が勝てば、ルカを返してくれるそうだ」
ホストクラブに詳しくなくても、それがどれほど絶望的な状況かはすぐに分かった。
司は圧倒的なNo.1ホスト。
ルカは万年2位のホスト。
ルカがいるなら運次第で勝てる可能性もあるが、彼抜きなら圧倒的に不利である。
「あの……勝ち目、あるの?」
「厳しいだろうが、やるしかないだろ?負けるから、諦めます。なんて言えねぇだろ?」
ぷりんの表情に落胆の色が滲む。
「ルカくんが帰ってくると思ったのに……」
ライブ会場での響の安心させるような態度のせいで、ショックが余計に大きくなった。
「お前なぁ。アイドルなんだろ?ステージでも、そんな顔をするなよ?俺が不安そうな顔をしてたら、チェキ撮影どうするつもりだったんだ?」

