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雨が好き
第119章 もどかしさ
「そ・・・それでどうなったの?」
「で、その日はさ、『ちょっと考えさせてください』なんて言われちゃって」

お父さんは頭をかく。
お話の結末はわかってる。
お父さんとお母さんは結婚した。だから私はここにいる。
でも・・・それでも、なんだかドキドキしてしまう。

「そ・・・それでどうしたの?」
「うん・・・結局ね、それからずっと保留になっちゃって。
 それからふたりとも結婚のことは言い出さなかった。
 半年くらい経った頃かな・・・『あれってまだ有効?』ってお母さん聞いてきた」

あれって・・・プロポーズのこと・・・だよね。

「もちろんだよ、って・・・それでやっと結婚してもらえたんだよ」

そんなふうに言ってお父さんは笑っていた。
その目はなんとなく懐かしいものを見るような、そんな優しい瞳をしていた。

お父さんとお母さん・・・同じように思っていたわけじゃないんだ・・・。
だったら私と蒼人さんも、同じじゃないのかな・・・。

「もう少し、遅くに言ったら良かった?」
「ん?プロポーズをかい?」
「うん」

そうだなあ・・・とお父さんは悩んで言った。
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