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第110章 いっしょの朝

あ・・・と思った時はもう遅かった。
蒼人さんも目を開く。

「王子様じゃなくて、お姫様のキスで目が覚めちゃった・・・」

そんな事を言うものだから、私はまたキスをしたくなってしまった。
体を起こした彼と、また口づけを。
素肌を寄せ合い、更にもう一度。

私たちの朝は、こうして始まった。

二人で軽くシャワーをして、お着替えと身繕い。
朝食付きのプランだったので、そのまま、昨日と同じレストランに向かう。

朝食は、スクランブルエッグとベーコン、それから、ベイクドトマトやベイクドビーンズ、マッシュルームのソテーなんかがトーストといっしょに一枚のプレートにのって運ばれてきた。

飲み物は、濃いめのミルクティー

蒼人さんによると、イギリスの朝食はこんな感じ、なのだそうだ。

喫茶店のモーニングにちょっと似ている。
そんなふうに思った。

朝食後は、お部屋でチェックアウトまでゆっくりした。
歯磨きした後、少しだけまた、キスをした。