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雨が好き
第110章 いっしょの朝
【いっしょの朝】

どこからか、鳥のさえずりが聞こえる。

素肌に直接かかっている上掛けの感触と
おふとんの中に感じる、自分とは違う体温

頬に、手に、足に
あなたが触れる。

ゆっくりと目を開いた先には、あなたが眠る横顔がある。
少しだけ口を開いて、静かな寝息を立てていた。

昨日の夜、たくさんお話をしてて
それでも、いつの間にか寝てしまったみたいだった。

カーテンの隙間から明るい光が射し込んでいるのが見えた。

朝だ・・・。

時計を見ると、6時50分だった。
まだ、もう少し時間がある。
蒼人さんを起こしてしまわないように、私はベッドの上で身体を起こす。

彼の顔を見て、昨夜の熱をまた、思い出してしまう。
ぎゅっと上掛けを抱きしめるようにしてみる。

朝、目が覚めて、あなたがいる
それは、この上なく私の胸をあったかくした。

なにか、気持ちが溢れてきてしまって、
もう少し寝かせてあげなきゃなのに、彼の唇に、そっと自分のそれを重ねてしまう。
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