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雨が好き
第90章 恋バナ
耀さんの話によると、あのあと、水際さんと連絡を取り合って、
バレンタインの日に無事にお食事ができた、ということだった。

学祭で苦労した話とか、来年のゼミの話とか、
サークルのこととか、いろいろお話できて、楽しかったと。

すごく、ニコニコしてて、本当に、幸せそうに話をしている。

「それで、また、進路のことで相談に乗って貰う約束もしたんです!」

ちょっと顔を赤らめて、うつむき加減にそう言った耀さんは、
なんだか、とても可愛らしかった。

「良かったね!」
本当に心からそう思う。
私も銀のお盆をぎゅっと抱きしめるようにして、笑顔になっていた。

「みなとさんの方はどうでしたか?」

そう聞かれて、先日のバレンタインのことを思い出して、思わず私も顔が赤くなってしまった。

「え・・・えと・・・蒼人さんに、チョコレート渡せて
 それから・・・」

その日に蒼人さんに新メニュー『蒼月』のお披露目第一号になってもらった、
そうお話したら、耀さんは目を輝かせて、『素敵です!』を連発していた。
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