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第88章 友チョコ

どん、と買ってきた材料をテーブルに置く。
多めとは言ったけれど・・・

少し、多すぎでは？

「失敗するといけないから！」
というのが彼女の言い分だった。

トリュフの作り方は意外と簡単そうだった。
チョコを刻んで、生クリームと一緒に小鍋で溶かす。
溶けたガナッシュを冷蔵庫で固めて、それを手で丸く整形。

カラフルにするには、溶かしたホワイトチョコレートに食紅とか、食青とかを混ぜたものを作って、そこにガナッシュをくぐらせて固める。

最後に粉砂糖とか、アラザンとかで飾り付ければ出来上がり・・・

工程としてはそんな感じだ。

とんとんとん、と二人で並んでチョコを刻む。
私はブラックチョコレート、
耀さんはホワイトチョコレート。

さすが、お料理をしているだけのことあって、手つきがいい。
私もこれくらいなら、大丈夫だ。

お鍋で溶かすのは私が担当。
心配そうにお父さんが見ていてくれるけれど、実はチョコを溶かす工程は、前回の蒼月で何度もやったので、慣れていると言えば慣れている。

こんなところで、蒼月づくりの経験が生きたなぁ、と少し不思議な感じがした。

ガナッシュを冷蔵庫で冷やしている間は、
ちょっとした休憩とおしゃべりタイム。

うちには業務用の冷蔵庫があるから、ちょうどいい。