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雨が好き
第88章 友チョコ

【友チョコ】
事前に電話でお話をしたりして、作るチョコレートだけは決めてみた。
「え?みなとさん、スマホ持っていないんですか?」
それは、水際さんにも言われたことだった。
私は基本ずっと『みなと町』にいるし、
スマホを持っていても、おしゃべりする人もいなかった。
要は、必要がなかったのだ。
だからお店の固定電話が、耀さんとの唯一の通信手段。
「メッセージアプリではないやり取りって、逆に新鮮ですね」
などと言われてしまう。
ご・・・ごめんなさい。
そんな感じで、結局決めたのは『カラフルトリュフ』だった。
必要な材料は少し多めに耀さんがデパートで買ってきてくれて、
私の方はお道具を用意して待つことにした。
土曜日の午後、3時頃なら『みなと町』はあまりお客さんがいないから、その時間帯に作ろうという話をした。
「いらっしゃい、耀さん」
「こんにちわ、古谷さん」
今日の耀さんもなかなかにおしゃれだ。
背中にロゴが入ったオフホワイトのゆったりとしたスウェットに、ライトブルーのストレートジーンズ。
いつも通り、体の線が出ないように気を使っているようだけど、耀さんの生き生きとした感じにとても良く似合っている、そんなお洋服だった。
事前に電話でお話をしたりして、作るチョコレートだけは決めてみた。
「え?みなとさん、スマホ持っていないんですか?」
それは、水際さんにも言われたことだった。
私は基本ずっと『みなと町』にいるし、
スマホを持っていても、おしゃべりする人もいなかった。
要は、必要がなかったのだ。
だからお店の固定電話が、耀さんとの唯一の通信手段。
「メッセージアプリではないやり取りって、逆に新鮮ですね」
などと言われてしまう。
ご・・・ごめんなさい。
そんな感じで、結局決めたのは『カラフルトリュフ』だった。
必要な材料は少し多めに耀さんがデパートで買ってきてくれて、
私の方はお道具を用意して待つことにした。
土曜日の午後、3時頃なら『みなと町』はあまりお客さんがいないから、その時間帯に作ろうという話をした。
「いらっしゃい、耀さん」
「こんにちわ、古谷さん」
今日の耀さんもなかなかにおしゃれだ。
背中にロゴが入ったオフホワイトのゆったりとしたスウェットに、ライトブルーのストレートジーンズ。
いつも通り、体の線が出ないように気を使っているようだけど、耀さんの生き生きとした感じにとても良く似合っている、そんなお洋服だった。

